採用試験合格~消防学校入校までにやっておいた方がいいこと

採用試験に合格したアナタ、合格おめでとうございます!
採用試験への挑戦は人生の中でも大きなイベントです。
倍率の高い採用試験の壁を超えた君は、安堵感や達成感、消防学校入校までの不安感など、心境も様々だと思います。しかし、合格から消防学校入校まで約3か月(4月入校の場合)しかありません。この限られた期間に準備できることはすべて終わらせておきたいですね。
現役消防士として消防学校入校まで準備についてアドバイスします。
採用後は6ヵ月間の初任教育
「初任教育」とは、新たに採用した消防職員の全てに対して行う基礎的教育訓練で、消防学校の教育訓練の基準に基づき実施されます。
(消防職員に対する初任教育)
第四条 消防職員に対する初任教育の到達目標は、次の各号に掲げるとおりとする。
一 服務義務を理解し、職務意欲が旺盛で、住民の信頼を得られること。
二 警防隊員として、基本的な安全管理について理解し、自らの安全を確保し、災害現場
では隊長の下命に基づく基本的な活動ができること。
三 消防業務全般について概要を理解していること。
四 住民からの一般的な質問に応答できること。

消防の業務全般を広く浅く学びますが、大変なのは一項と二項です。
徹底的に規律を叩き込まれます。
6ヵ月という短い期間で現場に対応できる隊員を育てるので、内容も当然キツイわけです。
公務員は全て根拠に基づく行動が求められます、それは我々消防隊員も同じです。
ちなみに消防の仕事は消防法第1条にしっかり明記されていますよ。
条文内用語の説明

消防学校の教育訓練の基準 条文はあえて難しい言葉で書かれていますので少し解説してみます。
一 服務義務を理解し、職務意欲が旺盛で、住民の信頼を得られること。
服務 → 仕事(火災、救急、救助、予防)
職務意欲が旺盛 → 仕事に対して、やる気に満ちあふれている
二 警防隊員として、基本的な安全管理について理解し、自らの安全を確保し、災害現場
では隊長の下命に基づく基本的な活動ができること。
警防 → 災害や危険の防止・排除
隊長の下命 → 隊長の指示(隊長の指示なく勝手に行動してはいけません)

初任教育って、
消防士さんたちが安全確実に活動したり、
ハキハキとしていて、頼もしい‼と思えるような、
立派な消防士を育てる6ヵ月なのねヽ(o’∀`o)ノ♪

そうゆうこと、
だから、この6ヵ月間はとてもキツくて、二度と戻りたくないですね。笑
しかし、この期間はとっても有意義で、この苦しい期間を一緒に過ごした同期は一生の宝になりますよ。
初任教育の内容を知ろう
消防学校は都道府県設置の消防学校と政令指定都市設置している消防学校があります。
「○○市 消防学校 教育訓練(実施)計画」
「○○県 消防学校 教育訓練(実施)計画」
などで検索をかけると欲しい情報は手に入れることができます。
教育訓練計画も統一の基準に沿って作成されているので、県も似たようなカリキュラムにです。
教育訓練実施計画 (参考)
画像の三枚目は、ほとんど実科訓練(実技)の時間です。
座学と実科訓練はほど同時間です。特に4月入校の場合は炎天下でも容赦なく訓練を行いますので体力的な余裕が結果を左右しますよ。
最低限の体力がないと結構キツイ
写真はTBSで放送された番組内での1枚です、実際どの消防学校や消防署にもある言葉です。
初任教育中には限界越えさせるようなハードなことはさせません。
しかし、体力がないと付いていけないことも実際に結構あります。。。
せっかく体力試験で作った身体も、消防学校入校まで何もしなければ悲惨なことになるので、ある程度の体力は維持しておいて、不安を払拭しておきましょう。

正直言って、消防には昔の根性論が未だに存在しますよ。
(特に救助関係は…(・ω・ゞ-☆
しかし、体力がない人に人命救助は語れませんよね。
消防学校入校まで体力試験対策でやったことを継続しよう

消防学校入校中には数回の体力測定があり、
僕の時代は入校時と、終了前の合計2回でした。
種目は体力試験と同じか、ほとんど同じです。
年齢に応じて1級から6級まで順位づけされ、評価されます。
初任教育期間中は集団生活で、自分の時間はほとんどないので、入校後に何とかしようとか考えない方が吉です。
座学は何とかなっても、実科訓練(実技)で必要な体力は短期間でつきません。
体力試験で複数の種目の対策を行ったと思いますので、それを継続して行ってください。
まとめ
採用試験合格から消防学校入校までの限られた時間の中で出来ることは限られます。
やるのとやらないのでは、気持ちの余裕が全然違ってきますのでぜひ事前準備に励んで下さい。
ズバリ、
事前準備で大切なのは、6ヵ月を乗り越えるための体力と消防士として自覚をもつことです。
体力試験対策で行ったことを継続して行ってください。(別記事で書いてます。)
初任教育期間中には一時的に所属に戻って実務研修があります。
体力のある消防署の先輩方は、新人消防士の体力、身だしなみ、節度のある態度(テキパキしてるか)にはかなり敏感です。
市民の期待に応えられるような消防職員になってほしいと思います。

消防士拝命されれば、新人もベテランも同じ消防職員ですよ。
応援してます‼
(兵庫県消防学校HPより)
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